タイヤには新品の状態でタイヤ側面に黄色のマークや赤いマークがついています。

一見するとペンキの汚れ?などと思ってしまう程度の丸いマークなのですが実はこのタイヤ側面の黄色のマークと赤いマークには重要な役割と意味があります。

今回は前回ご紹介させて頂きました黄色のマークに引き続き赤いマークについてご紹介をさせて頂きます。

 

タイヤの赤いマークにも正式名称がある

 

タイヤ側面の黄色のマークは前回正式名称は「軽点マークとご紹介させて頂きましたよね。

今回は赤いマークについて分かりやすくご紹介をさせて頂きます。


赤色のマークの正式名称は「ユニフォニティ・マークと言います。

ユニフォニティマークと聞くと日本語では無いなと聞いただけで分かりますよね。

軽点マークとユニフォニティマークではどちらがより日本事情に合わせているのか分かりますよね。

私の場合、日本車以外にブガッティやパガーニ、GMのキャデラックやシボレー、フォードなどのアメ車等々多数の車のカスタムやビルドアウトなどをしていますのでこの他にもタイヤに関する事がいくつかありそれぞれに合わせて調整などをしていますが、日本車の場合は主に先のご紹介させて頂きました黄色のマークの軽点マークに注目してタイヤの組付け等セットアップをすると良いかなと思います。

 

当然、組付けをおこなうホイール、車種や環境などで適切に考えて行う事がベストではありますが基本的には日本車の場合はこの赤いマークのユニフォニティマークに注目するよりも黄色の軽点マークに注目する方が良い場合が殆どになります。

どうしたら良いのか分からない場合は黄色の軽点マークをエアバルブの位置に合わせて組付ける事を私はおすすめいたします。

 

ユニフォニティ・マークとは?

 

ユニフォニティマークと聞いても軽点マークの様に聞いただけではどういったマークなのか分からない人も多いですよね。

ユニフォニティマークとは、タイヤの縦方向の硬度で一番カタイ場所にマークされている印になります。

また、タイヤの外周で言いますと、一番外周の広い部分にこの赤いマーク「ユニフォニティ・マーク」が付いているのです。

 

なぜユニフォニティマークが付いているの?

 

気になりますよね。

タイヤとホイールは見た目から丸く円形状の形状になっていますよね。

しかしこの丸は実際には真円(真ん丸)ではありません。

この為多少いびつな形の円形になっているのです。

当然タイヤなど真円(真ん丸)になっている方が転がり係数などから考えても良い事は分かってはいるのですが中々技術的な事などから全くの真円にする事は難しいのです。

特にタイヤの場合はトレッドパターンなどによってどうしても真円にするのは難しくなってしまうのです。

 

例え真円でタイヤを作れたとしてもタイヤをホイールに組み付けて組付けたホイールを車両に取り付けて道路などを走行する場合スピードや路面状況によってもタイヤの形状は変化して真円ではなくなってしまいます。

見た目で明らかにいびつな円では安定して走行する事は当然できませんが真円ではないにしても真円に近い形状であれば安定した走行が出来て安全に車を運転する事が出来ます。

 

この為にも多少いびつなタイヤとホイールをさらに真円に近づけるようにバランスをとって調整する必要があるのです。

この為タイヤを作った際に出来る目安となる場所に黄色の軽点マークと赤のユニフォニティマークを付けて組付ける際に調整しやすい目安として印をつけているのです。

 

 

ユニフォニティマークは何処に合わせると良いの?

 

ユニフォニティマークはタイヤの外周で一番広い部分となります。

この為ホイールでいうと逆の一番街系の短い(小さい)部分と合わせることが理想的な組付けとなります。

ではホイールの一番街系の小さい部分は何処になるのと思いますか?

実はホイールにも外形の小さい部分を示す白いマークが存在しているのです。

ただ、ホイール全てにこのマークがあるとは限りませんのでもし見つけた場合にはこのホイールの白いマークとタイヤの赤いマークを合わせる事が理想的だという事を覚えておくと理想的なタイヤの組付けが出来るようになります。

 

主にこのホイールの白いマークはエアバルブ付近にある事が多いです。

この為ホイールの白いマークが見当たらない場合はエアバルブ付近を目安にして赤いユニフォニティマークを合わせると良いですね。

外形の一番長い場所と外形の一番短い場所が重なることで全体の外形がより真円に近づきますので走行の転がり係数が減りスムーズに開店する事が出来るようになるのです。

 

 

軽点マークと同じで合わせる名称もあります。

 

黄色の軽点マークとエアバルブの位置を合わせることを質量合わせとご紹介させて頂きましたよね。

この赤いユニフォニティマークとホイールの白いマークとの位置を合わせる事にも名称があります。

赤いマークと白いマークを合わせることを「位相合わせと言います。

ココは日本語での名称がありますね。

 

ユニフォニティマークが無いタイヤも実は多い

 

この赤いユニフォニティマークは実は全てのタイヤについているわけではありません。

先にご紹介させて頂きました黄色の軽点マークは日本国内で販売されているほとんどのタイヤには付いているのですが赤いユニフォニティマークは国内メーカのタイヤでもついていないタイヤもあります。

当然海外メーカーのタイヤにも採用していないメーカーもあります。

どちらのマークも販売するにあたって必須なマークではなくあくまでも組みつけの際に目安となる場所を示すための親切心から出来ているマークになります。

 

 

高級なタイヤにはついていないことも

 

私の経験上、高級でデザイン性の高いタイヤやホイールになればなるほどこの様なマークの採用は無くなっているように思います。

当然と言えば当然ですよね。

デザインなどにとってはただの汚れにしか見えませんのでメーカー側もあえてマークを付ける事はしません。

さらに高級でデザイン性の高いホイールやタイヤを取り扱う人はそれなりの技術と経験を持っている人が多い為、調整の為の印は無くても長年の経験と技術で正しい組付けをする事が出来る為なのかなとも思います。

 

私も数多くの高級車と呼ばれる車のビルドアウトをさせて頂いていますがタイヤ…(どちらかというとホイールがメーンになりますよね)の組みつけの場合大きなホイールに専用のタイヤを組み付けることが多いです。

この為一般販売のホイールやタイヤとは異なる事は当然なのかもしれません。

この場合でも経験でこの位置とこの位置を合わせるとウエイトが少なく済むなという場所が分かるようになります。

当然なのですが表面にウエイトが見えてしまうような組付けではプロ失格となりますのでこの観点から見ても質量合わせと位相合わせがとても重要な事が分かりますよね。

 

デザインだけではなく安全面でも当然大きな差になります。

質量合わせや位相合わせが確実に出来ていない場合当然バランス調整の為のウエイトも多くなってしまいます。

ただでさえ大経ホイールによって足回りの重量は加算されていて制動距離などが増えて危険な状態になりかねない状態です。

この状態を回避するために足回りの強化やブレーキ関係の強化はもちろんなのですがホイールとタイヤの正しい組付けも非常に重要になってきます。

デザイン性だけではなく安全面に置いてもこの「質量合わせ」と「位相合わせ」が重要な事が分かりますよね。

 

 

タイヤに赤と黄色の両方のマークがある場合どちらに合わせるの?

 

ここまでお話を聞いて頂けた人は疑問に思われるかもしれませんよね。

黄色の軽点マークとエアバルブの位置、赤いユニフォニティマークとホイールの白いマークの位置、この両方を正しい位置に合わせる事って実は難しい事なのです。

例えばホイールのエアバルブの位置に白いマークがあった場合には黄色の軽点マークと赤のユニフォニティマークが同じ位置に無いと両方を合わせる事はできませんよね。

 

新品のタイヤを見てみると分かると思いますが赤のマークと黄色のマークの位置は多少ズレて印がつけられています。

当然と言えば当然ですよね。

違う部分を示しているのですから。

という事は両方を合わせることが困難な場合が出てきてしまいます。

この様な場合は一般的な日本車の場合黄色の軽点マークと合わせることがおすすめになります。

 

日本語で言われているだけあって日本の一般的な使用環境では黄色のマークの軽点マークと空気を入れる場所のエアバルブの位置を合わせる質量合わせをする事が常識とされているのです。

赤と黄色のどちらに合わせるの?と迷った場合には黄色の軽点マークとエアバルブを合わせると覚えておくと良いですね。

 

赤のマークやその他の条件によっては軽点マークの質量合わせよりも他の組付け方法の方が理想的な場合もありますが通常の日本車で日本国内での使用の場合は質量合わせをする事がバランス調整のウエイトも少なく済み多少燃費も良くなって組付けする人使用する人共にメリットがある組付け方法になります。

 

軽点マークとエアバルブを合わせる質量合わせ以外で理想的になる場合のお話はまた機会がありましたらご紹介させて頂きますね。

少し特殊で専門的な内容となりますので難しい内容となってしまうかもしれませんが気になる人は見て頂けたらなと思います。

多少専門知識が必要になりますのでその点はご了承下さい。

 

この機会に自分の車や街にあふれている車のタイヤを見てみると良いかもですね。

何気ない会話の話しのネタにもなりますよ。

このタイヤの汚れみたいな黄色のマークって何か知ってる?やこのタイヤ質量合わせができていないよね?なんて専門的な言葉で多少ぶっても良いかもですね。

ただ、あまりひけらかしすぎると楽しい雰囲気が冷めてしまいますので程々にして下さいね。