あさりは砂抜き方法で食感やうまみ更には保存期間にまで影響してくるのはご存知でしょうか?
意外と知っているようで知らない最適なあさりの砂抜き方法を今回ご紹介していきますね。
あさりの砂抜き方法で料理の幅が格段に上がる
あさりにはどうしても砂が身の中に入っていて砂抜きをしないでそのまま料理に使ってしまいますと食べた時に「ガリッ」として一気に食べる気がうせてしまいますよね。
料理を作っている調理中でも同様で砂抜きをしない状態やあさりの砂抜きが正しくできていないとせっかくの味付けが台無しとなってしまい悲惨な料理となってしまう…なんて事もあります。
あさりの砂抜きが正しく出来ているとあさり本来のダシを使った料理やあさりのうまみを最大限に活かした料理に本来のうまみを活用した料理等々料理のレパートリーもかなり広がります。
あさりを使った料理と言うとバターでいためたりパスタとボンゴレを作ったりお味噌汁等が主流では無いですか?
実はあさりにはもっと沢山の料理ノレパートリーがあって沢山の調理方法があります。
その為にもあさりの砂抜きが非常に大切になります。
あさり料理はサッと作れる料理が多い
あさりを使った料理はレパートリーも多く例えば同じ調理方法でも料理工程は同じで味付けの違いだけで食べたらまったく別物の料理へと生まれ変わらせる事が出来ます。
コレがあさりの良い所でもありますよね。
しかも、あさりを使った料理はサッと作れる料理が多く急な来客の時にでもあさりの砂抜きを正しく行って下処理をしておけば保存が簡単で長持ちするのは勿論ですが、一見すると手の込んだ料理としてお出しする事が簡単に出来きます。
急な友人やお客様を手早く手の込んだ料理として出してもてなすことができますよね。
この為にも砂抜きは絶対に欠かせません。
砂抜きをすると保存期間が延長できる
あさりはスーパー等で買ってくる場合と潮干狩りなどで自分で採ってくる場合がありますよね。
特に潮干狩りなどをして自分で採ってきた場合には保存期間が短くそのまま保管しておくとすぐに腐ってしまいとっても臭いにおいを放ってしまいます。
こうなってしまいますと廃棄して捨てようかなと思っても臭いが気になって簡単に捨ててしまう事も困難な状況にもなってしまいますよね。
こんな事にならないためにも保存期間を長くしたいですよね。
保存期間を長くするためにも砂抜きがとっても重要となります。
砂抜きを正しくする事であさりを冷凍保存する事が可能になります。
しかも事前に下処理も可能ですのである程度何の料理に使用しようかなと決まっている場合は下処理をしてから冷凍保存する事で料理の時間短縮にもなりますね。
サッと作れる料理がさらに時間短縮できるのです。
しかも冷凍保存の場合は必要な分を必要なだけ解凍して使う事が出来ます。
一人分だけや少し多めに、少なめに等と言った調節も冷凍保存ならではの活用方法です。
あさりは砂抜きが重要なのが分かりますよね。
スーパのあさりも砂抜きをした方が良い?
スーパなどで購入するあさりの多くは既にパック詰めされているあさりやパック詰めされていないアサリでも購入段階で砂抜きがおこなわれていてすぐに使う事が出来る状態で販売されていることが多いです。
しかしこのようなあさりでも購入後にご自身で正しい方法で砂抜きをおこなってから調理をした方が断然良いです。
旨味や保存期間延長など砂抜きを行うメリットはとても大きいです。
スーパーで購入したアサリは鮮度が良ければ良いほどご自分で行う砂抜きの成果が高くなります。
更にうまみなども増してあさり自体を美味しくする事も保存期間を長くする事も出来ます。
砂抜きされているあさりはもちろん何もしなくてそのまま使用しても良いのですが稀にあの「ジャリッ」とした食感が残っている場合があります。
食欲や食感にも影響しますので面倒かなとは思いますが美味しく頂くためにもぜひ砂抜きは行っていただきたいですね。
それでは砂抜きの方法をご紹介していきますね。
スーパーで購入したアサリも潮干狩りなどで採ってきたあさりも違いはありません。
砂抜きの方法は全く同じ方法です。
正しい砂抜き方法を覚えて頂ければどちらのあさりというよりどのあさりでも大丈夫な方法です。
まずはあさりを水(塩水)から出して水分の無い状態にします。
新鮮なあさりはこの時にギュッギュッと音を鳴らしてきますのでこの時に新鮮なあさりなのかの判断をすることもできます。
この後にあさりの表面(殻)を洗うのですが多くの人がここで間違いをおかしてしまっているのです。
あさりは海の生き物ですので基本的には塩水で洗うんでしょ…なんて思っていませんか?
実はコレが間違いなのです。
絶対に塩水(海水など)で洗わないで下さい。
あさりを洗うのは真水(水道水)で洗う事
あさりをとって来てそのまま使うなんて人はいませんよね。
砂や泥に雑菌等々を洗い流すためにあさりをまずは洗いますよね。
この洗う作業を多くの人が塩水で行っていますがコレはNG行為となります。
あさりの表面の殻についている雑菌は塩水が大好物ですので雑菌の繁殖を促進してしまう危険性があります。
あさりを食べてお腹をこわしてしまった人の多くはこの最初の雑菌を洗い流す工程を塩水で行ったことによって雑菌の繁殖を促してしまい雑菌の多い状態を作ってしまった事による腹痛が多くの原因となっています。
雑菌にとって海水は大好物です。
最初の段階で間違えてしまっている人は意外と多いのです。
これ以外に単純にあさりの鮮度の問題などもありますけどね。
水道水は逆に雑菌にとっては苦手ですので雑菌を洗い流すことができます。
この時にあさりの殻どうしを合わせてゴリゴリと洗って下さい。
ゴリゴリしていると明らかに他のアサリと違う音がするものや極端に軽いあさりに極端に思いあさりが見つかるかと思います。
このあさりは通称ばくだんと呼ばれるあさりで重たいあさりには砂や泥がぎっしり詰まったあさりになります。
このばくだんを料理に使用してしまうと…恐ろしいですよね。
一気に料理がダメになってしまう危険性すらあります。
この洗い作業である程度の選別が可能となりますのでココで不安なあさりは選別して殻を少し開けて確認してみると良いかもですね。
軽いあさりは中がからの場合や入っていたとしてもあさりが死んでいる場合が殆どですので使用しない方が良いです。
洗い終わりましたら本格的な砂抜き作業をしていきます。
砂抜きにはザルやスノコ等とボールやバット等を併用する事
あさりは砂抜きをする場合たいていは沢山のアサリを一度に行いますよね。
当然砂抜きを早くして砂抜きを完了したアサリを調理して残りを冷凍保存して保管する事が良いのですが焦ってしまうと折角おこなった砂抜きが中途半端になってしまいあの「ジャリッ」とした砂が残ってしまう危険性があります。
注意して下さいね。
まずはあさりが出来るだけ重ならないようにザルなど隙間のある容器に敷き詰めて下さい。
ザルなどの隙間から吐いた砂が落ちてまた砂を吸ってしまうのを防ぐためにもバケツやボールだけで砂抜きをするのではなくザルと併用して砂抜きをして下さい。
この一手間で大きな差がうまれます。
更に上下で重ならない程度の量で砂抜きをして下さいね。
上下で重なった状態で砂抜きをしてしまいますと上のアサリが吐いた砂を下のアサリがまた吸ってしまい砂抜きが上手に出来なくなってしまいます。
ザル目いっぱいにあさりを入れて砂抜きをしてしまいますと一番上のアサリは完璧に砂抜きをすることができますが下になっているアサリは上のアサリが吐いた砂を吸ってしまいますので一見砂が抜けているように思えても砂が残っていて「ジャリッ」した食感となってしまうのです。
必ず重ならない程度の量で分けて砂抜きをして下さいね。
ということはボールなどよりもスノコとバット等という組み合わせが良いかもしれませんね。
砂抜きの際の塩水は水量が大切
あさりの砂抜きをする場合多くの人はあさりが完全に塩水に浸かってしまう状態で砂抜きをしていませんか?
実際に潮干狩りをして採ってきた人は分かるかと思いますがあさりが活発に動く環境はどのような状態なのか分かりますよね。
水で完全に埋まっている状態では無くて水管を伸ばすと上に出る事が出来る状態が一番活発な状態となります。
この事からあさりの砂抜きをする水量はあさりの殻が少し出ている状態かギリギリ全て浸かっている状態が理想的ですね。
思ったよりも少ない量が一番砂を履いてくれる水量となります。
この事から深いバケツなどでは無くてバットなどの浅くて広い容器が適していることがお分かりになるかと思います。
当然水は塩水で砂抜きをします。
海水と同じ塩分濃度が理想ですので結構な塩加減が必要ですね。
砂抜き時の保管方法
砂抜きをする場合はあさりが砂を抜きやすい状況にする必要があります。
コレは砂の中の状態を作ってあげるとイメージしてあげると良いですね。
潮干狩りのアサリがいたあの環境を作ってあげるイメージです。
という事で砂の中ですので光の届かないくらい環境を作ってあげましょう。
この環境は簡単です。
バットやボールなどの砂抜き容器全体を覆うように新聞紙をかぶせるだけでOKです。
新聞紙ですと砂抜きの際に水管からピュッと水が出る際の確認も同時に出来ますし適度な環境を作ることができますのでおすすめです。
新聞紙が無い場合は光を遮る布や紙など何でも大丈夫です。
暗い環境をまずは作ってあげましょう。
必ず上を光をもので覆って下さいね。
新聞紙の他には紙袋などもおすすめですね。
当然水を吐きますので濡れても支障のないものが良いです。
無くても砂は吐く事が出来ますが活発には活動しないのと水管からピュッと吐き出される塩水であさりのまわりは水浸しになってしまいます。
ちなみにこの水には吐いた砂や雑菌なども含まれるため必ず蓋で覆って周りに飛び散らないように必ず蓋をして下さいね。
注意点として必ず密閉しない事。
密閉してしまいますと仲が酸欠状態になってしまいあさりが死んでしまい危険があります。
必ず密閉しない上にかぶせるだけの新聞紙や紙袋などで覆うだけにして下さいね。
ここまでは大体の人が行っていますよね。
保管場所も重要です
あさりの砂抜きをさせる場合人によっては冷暗所と言うと…冷蔵庫で良いやと冷蔵庫にドンと入れて砂抜きと保存の両方を…と思って冷蔵庫に入れてしまいがちなのですが…NG行為です。
あさりが活発に行動する温度が大体20度前後となります。
冷蔵庫の中は…20度ではありませんよね。
この為砂を吐くために行動する事が出来ません。
砂抜き作業をする場合にはあさりが砂を履きやすい環境を作ってあげる事が必要となります。
この20度と言うと人がいるお部屋の中では20度を超える環境ですので適していません。
所謂冷暗所と呼ばれるところで棚の中や等になりますね。
他にはお風呂場やお住いの状況によっては玄関先など20度ぐらいの環境が一番良い環境となります。
お風呂場は結構おすすめですね。
お風呂場で砂抜きをする事で忘れる事がありませんよね。
誰かがお風呂に入る際にナニコレ?となって砂抜きを確認する事が出来ますよね。
ちなみに一時期50度につけて強制的に砂を出す方法なども騒がれていましたがこの方法は砂は除去可能ですがあさりのうまみが抜けてしまいせっかくの料理のうまみが減ってしまいますのでお勧めは致しません。
砂をどうしても全て除去したいと思う人は少し邪道かもしれませんが先のおすすめの砂抜き方法に加えてうま味調味料を少しだけ入れてみて下さい。
あさりにお砂抜きがものすごく活発になります。
とはいってもすぐに調理をしたい場合などの緊急措置として考えてくださいね。
この方法で何故あさりの砂抜きが活発になるのかの科学的根拠があまり無いのですがうま味調味料によって塩水の栄養素が増えてあさり自身が栄養価の高い水を沢山取り込もうと活発になっているという説が最も有力です。
うまみが消えるなど悪い効果は無さそうではありますが、通常はあさり本来の活動で砂抜きをする方法がベストな方法となります。
もし入れる場合はほんの少しでOKです。
一つまみ程度でOKですね。
砂抜きの時間はどのぐらいの時間?
砂抜き作業は上記の方法で蓋をして暗くして最適な温度の状態で約2~3時間で大丈夫です。
適切な方法で砂抜きを行う場合はこのぐらいの時間で完全に砂をはいて料理に最適な状態にすることができます。
2~3時間も待てない状況でしたら必要な分を小分けにして先ほどのうま味調味料を加えて冷暗所で保管して下さい。
半分ほどの時間で大丈夫な状態になります。
場合によってはもっとはやくに砂抜きを完了させる事も出来ますね。
砂抜きが終わりましたら必ずまた真水(水道水)で水洗いをして下さい。
先にもお話させて頂きましたが空についている雑菌は清水が大好物です。
砂抜きをさせる為の塩水によって繁殖をしている可能性もありますので必ず真水で水洗いして下さい。
この時にも最初に行った選別作業をして下さいね。
最初の時には気が付かなかった空のアサリなどが見つかる可能性もあります。
砂抜き後に放置する事で旨味が増す
あさりの砂抜きは実はここで完成ではありません。
更にうまみを引き出すためには水洗い後にそのままの状態で放置が必要です。
あさりは他のかいとは違い水のない状況でも暫くは生き続ける事が可能です。
この水のない状況で生きるために体の中の栄養素をエネルギーに変換して生きる事が出来ています。
この変換されたエネルギーこそがあさりの更なるうまみ成分のコハク酸なのです。
このコハク酸は極限の状況で変換されたエネルギーですので砂抜きをしてきれいに水洗いしたのちそのまま水のない状況で3時間程そのまま放置して下さい。
この水が無い状況で放置する事によってグリコーゲンという成分が変換されてコハク酸になるということですね。
今までの砂抜きしたアサリでは味わえなかったうまみ成分を味わう事が出来ます。
あさり本来の旨味を味わうためにも必ずこの砂抜きをして水洗い後の3時間放置をおこなって下さい。
放置する場合は常温で放置するだけでOKです。
直ぐに料理に使う場合はこの放置時間も計算して準備しておくと良いですね。
すぐにでも使いたい場合
すぐにでも調理して使いたい場合は先に砂抜きと水洗いに放置までおこなっておいて、その状態のアサリをそのまま冷凍保存しておくと便利ですね。
使いたい分だけ小分けにしてサッと使う事が出来ます。
うまみ成分まで引き出したあさりは今までと同じ調理方法でも一味も二味も違った料理になるかもですよ。
冷凍保存してもうまみ成分などの美味しさはさほど変わりませんので冷凍保存はおすすめですね。
まとめ
時間はそれなりにはかかりますが、おこなう作業自体は少ないですので砂抜きの際にはこのような方法で砂抜きをしてみて下さいね。
おさらいです
最初に必ず真水(水道水)で洗う。
あさりが重ならないようにしてザルやスノコを併用して塩水に浸す。
浸す水量にも注意する事。
砂抜きが終了したら必ずもう一度真水(水道水)できれいに洗う事。
水洗い終了後に水なしの状態で放置
この後に調理や冷凍保存をして美味しく召し上がって下さい。